市販のクリームOK? 財布などのクロコダイル製品の艶出し方法とは

目次
シャイニングクロコの場合
クロコダイル製品には大きく分けてシャイニングクロコと呼ばれる艶があるものとマットクロコと呼ばれる艶のないタイプに分かれます。まずシャイニングクロコは購入した時に一番光沢があり、使用していくことによって指紋であるとか手脂、擦れによる薄い擦り傷によって光沢が失われていきます。シャイニングクロコの場合、指紋等で光沢が曇った場合であれば布等で乾拭きをすればきれいに拭き取れ問題ありません。しかしながら長く使用していると洋服等で擦れたり何かに当たって擦れたりして細かい傷が全体に広がり段々と光沢が失われてきます。革の宝石ともいわれるシャイニングクロコダイルの一番の特徴である光沢が失われることは通常に使用している場合避けられないこととはいえ、小まめにお手入れすることで光沢を長く保つことができます。
そこで登場するのが市販のクリームによるお手入れ方法です。クロコダイル、リザード(トカゲ革)といった爬虫類専用のクリームが販売されていますが、主に蝋(ろう)やシリコン、油脂などを原材料とした乳液タイプのクリームが多く、使用方法としてはまず初めに布等で全体的に乾拭きし、少量のクリームを皮革表面にうすくムラなく塗布し、クリームが乾いてから再度別の布で乾拭きして終了です。クロコダイルの表面には凹凸があるため、クリームを塗りすぎると乾拭きしても表面のベタベタ感が残り、凹凸の谷の部分に白っぽく残ってしまう場合があるので要注意です。また、うすい色の革はクリームによってはシミになったりする場合もあるので少量を目立たない場所で試す必要もあります。
しかしながら市販のクリームでは従来の光沢を再現するには限界があるため、気になる場合は購入したお店にご相談いただき、専門の職人による艶出し加工をおすすめいたします。革自体に深く傷が入っていなければ市販のクリームで出しきれなかった光沢がある程度復元できると思います。弊社製品につきましては10年間無料で艶出し加工を承っております。

コロンブス社製 リザード&クロコダイル専用クリーム(艶あり製品のみ)

サフィール レプタイルクリーム(フランス製)
マットクロコ(艶なし)の場合
マットクロコの製品については使用しているうちに手脂等で逆に光沢が出てくるため特にお手入れは必要ありません。こちらも光沢が出てきたら布等で乾拭きするとさらに光沢が増してきます。しかしながら財布やバッグの手紐など常に触れている部分に関しては汚れ(手垢)や汗等により黒ずみは発生します。マットクロコ製品の特徴のひとつに経年劣化を楽しむということも含まれますので多少の汚れも気にせずお持ちいただければと思います。またマットクロコの二つ折り財布や束入れなどを使用している場合、ズボンのポケットに入れる機会が多いと思いますが夏場や暑い時期など汗などでポケットの中が蒸れた状態ですと長年使って光沢が出てきた財布の艶が一気に曇る場合があります。写真①

写真①
この場合乾いた布で乾拭きすることによりある程度回復しますが、やはりうっすら曇った状態は残ります。
こうした時に専用クリームを使うことにより光沢が復活することがあります。(前述のレプタンクリーム使用)写真②

写真②
とにかく夏場の湿気はマットクロコ製品にとっても光沢を失わせる原因となりますので十分ご注意ください。
このようにシャイニングクロコとマットクロコそれぞれ光沢には特徴がございますので日常のお手入れアイテムとして専用クリームがあればより良いコンディションを保てることと思います。
執筆者 代表取締役 武知淳一
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